› みどり児童館 › 2014年08月
峰禎宏&平田義信

2014年08月28日

一期一会

「一期一会」。
この言葉は確か「禅」の言葉だと記憶しています。
深い意味は分かりませんが、
「今を大切に」という意味合いだったと思います。

私のような愚人は、時にしたり顔で使い、
立派な人間に見せようとします。
しかしよく考えてみると、言い方を変えれば、
「過去や未来にとらわれずに、今を一番に考える」ということかも知れません。

そうしてみると、日頃関わっている、特に低学年の子は、
正に「一期一会」で生きているようにも見えます。

「今を大切に」という大人。
「先のことを考えて行動しなさい」と言う大人。
「自分のこれまでの行動を省みなさい」と言う大人。
「周囲を意識しなさい」という大人。
子とも達には、どう映っているのでしょう。

後先を考えて行動すること。
反省の上に行動すること。
確かに生活する上で大切な事です。
でもそのために、我慢や無視をせざるをえないことが
少なからずあるように思います。

「今を生きる」という上では、
子ども達の方が長けているように思えます。
もちろん、それを許してくれる環境あってのことですが。

お年寄りにも「一期一会」で生きている方がいらっしゃいます。
後先や反省を意識することから解放された方々です。

生活の中では、「一期一会」にかまけてられないという現実もあります。
目をつぶることで、調和も取っています。
ともすると、そう言った視点でばかり考えて、
「一期一会」の心を、知らず知らず消そうとしているかも知れません。
時には「悪」だと決めつけてしまう危険もあります。

先に進もうとすると、
「一期一会」が難しい宿題を出してきます。
しかし、心を躍動させ、生きている印を刻んでくれるのも、
また「一期一会」。

子どもやお年寄りに、
よからぬ感情を抱いてしまうとき、
案外「一期一会」を持っていられることへの嫉妬があるのかも知れませんね。
心が躍動できることは、何より気持ちのよいことですから。
(多分これは失った者の方がより実感できること)

「一期一会」は、「幸せ」の大切な要素かも知れません。
そう考えると大切にしなければなりません。
どうやって生活と折り合いを付けて、
「一期一会」を守っていくか。

子ども達がこれから幸せを育んでいくためには、
またそれを支援していく上では大事なもののように感じます。

他人事ではなく、私にとっても。  

Posted by みどり児童館 at 11:33Comments(0)事務室日記